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減量手術で知っておくべき副作用とリスク

減量手術の種類や減量との関係、手術のリスクや副作用についてご説明します。

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減量手術に種類があることは分かったのですが、どういったリターンとリスクがあるのか、比較になっていないように感じます。

上記に加え、減量手術という一つのカテゴリが、投薬治療と比較した時にどういった違いがあるのかについてハイライトいただけますか?リバウンドしないことや副作用のリスクが少ないことなどをまとめてください。

減量手術で知っておくべき副作用とリスク

「減量手術」をご存知ですか?インターネットで検索すると、減量手術は体重増加の治療に手っ取り早い方法だという情報も出てくるかもしれません。しかし、減量手術を決めてしまう前に、それぞれの術式の詳細な情報と、関連するリスクや副作用をきちんと理解しておくことが重要です。

この記事では、減量手術に関する様々な情報や、一般的な副作用や長期的なリスクについて深く掘り下げていきます。

減量手術とは?

日本では、体重を落とすことを主な目的とした肥満手術を「減量手術」と呼んでおり、基本的には、胃を小さくし食事摂取量の制限をします[1]。また消化吸収する腸管の距離を短くすることにより、栄養吸収を抑制する方法を追加することもあります。

減量手術は、より多くの減量が必要だったり、今後の健康のために糖尿病、高血圧、高脂血症、睡眠時無呼吸症候群といったメタボの改善が必要な方とって効果的な選択肢になるでしょう。

実際に、減量手術は内科的な治療に比べて、長期にわたる減量やメタボ改善効果などが高いことも証明されています[1]。

減量手術の種類

日本では、主に4種類(腹腔鏡下スリーブ状胃切除術、腹腔鏡下調節性胃バンディング術、腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術、腹腔鏡下スリーブバイパス術)の減量手術が行われていて[3]、メリットやデメリットはそれぞれ異なります。

また、術式はBMIやその他の健康状態など、それぞれの方の状況により医師が最適な方法を選択することもあります。

それでは、これらの4種類の減量手術について詳しく見ていきましょう。

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術

日本で最も行われている手術がこのタイプ。手術はお腹を大きく切開する開腹手術ではなく、腹腔鏡を用いて行います[2]。胃の一部を切除し、胃をバナナのように細くします[3]。切除した後の胃の容量は約100mlほどになり、食欲増進ホルモン(グレリン)が減少し、食事の量が減ることで体重減少を狙います。

この減量手術の特徴は以下の通りです[1][3]。

  • 食欲増進ホルモン(グレリン)が減少する
  • 食事摂取の制限による体重減少が期待できる
  • 国内・海外ともに最も行われている方法

また、問題点は以下の通りです[1][3]。

  • 条件によっては、体重減少効果、糖尿病改善率はバイパス系手術に比べると劣る
  • 合併症が起きた際に治りづらいことがある
  • 食道裂孔ヘルニア、逆流性食道炎のある方は手術を受けられないことも※術後に悪化することがあるため
  • 一度切除した胃は元に戻すことはできない

腹腔鏡下調節性胃バンディング術

胃の上部の周囲に調整可能なバンドを巻き、胃を上部の小さな袋と下部の大きな袋に分割します[4]。

胃の小さな袋の方に溜められる食物の量が少なくなり、ゆっくり食事ができるようになるのと、すぐに満腹感を得られる効果があります。

この減量手術は、胃を残したままにすることができることが特徴で、医師によるフォローアップの頻度が高いほど大きな体重減少をもたらします[4]。

また、問題点として、再手術を含む長期的な合併症が最大15%の患者に起こる可能性があります[4]。

腹腔鏡下ルーワイ胃バイパス術

食道から胃につながる部分と残りの部分を分離して、30ml未満の小さな胃の袋(ポーチ)をつくる手術で、通常食物を吸収する部分と小腸を迂回するため、吸収される食物やカロリー量が減少します[4]。

この手術の特徴は以下の点が挙げられます。

  • 摂食制限+吸収制限による体重減少が期待できる
  • 歴史が長く、長期的に成績がでています
  • 糖尿病の改善率も高く、再発率も低いと言われている
  • 消化液が食物と混ざり、ビタミンとミネラルを含む栄養素も変わらず吸収されるため、栄養不良のリスクが低下する

一方、問題点は以下です。

  • 胃や小腸などを手術でつなぐため、スリーブ状胃切除術に比べて複雑な手術になる
  • 脂肪や精製された糖が多く含まれている食品を食べるとダンピング症候群を起こすことがある
    (症状:消化不良、吐き気、下痢、腹痛、発汗、ふらつき、筋力低下)
  • 術後は体内に残された空置胃の観察(内視鏡検査)がしづらくなる
  • 胃がんのリスクがある方(ピロリ菌陽性、慢性胃炎、家族歴など)には勧められない
  • 栄養障害の可能性は低いと言われるが、術後は原則サプリメント摂取が必須

腹腔鏡下スリーブ・胃バイパス手術

上記でご説明したルーワイ胃バイパス術が切り離した胃をそのまま体内に残し、内視鏡検査ができない胃として空置しておくことに対し、スリーブ・胃バイパス術は、空置された胃ができないように切り取ってしまいます[5]。

また、ルーワイ胃バイパス術では胃と小腸をつなぐことに対し、スリーブ・バイパス術では十二指腸と空腸小腸をルーワイ胃バイパス術と同じようにつなぎます。ルーワイ胃バイパス術よりも胃のサイズが大きいため、栄養吸収制限を若干強くします。

この減量手術の特徴は以下の通りです[1][3]。

  • 摂食制限と吸収制限による体重減少が期待できる
  • 胃バイパスと似た効果(体重減少、糖尿病改善)がある
  • 術後も通常の胃内視鏡で胃の観察ができる
  • 重症糖尿病の改善効果、超高度肥満症(BMI50以上)の体重減少効果はスリーブ状胃切除よりも高い

また、問題点は以下の通りです[1][3]。

  • 皮下脂肪が厚く、内臓脂肪が極端に多い場合には、2回に分けて手術を行うことがある
  • 術後は生涯にわたりビタミン・ミネラルなどのサプリメント摂取が原則必須
  • スリーブ状胃切除術に比べて難易度が高く、縫合不全になる可能性がある
  • 自己負担額が4つの術式の中で最も高額

減量手術はどの術式でもいくつかの重大なリスクを伴ったり、手術によって一度切り取ってしまった胃を元に戻すことはできないため、注意が必要です。

減量手術の対象となる条件は?

減量手術(肥満外科手術)が適応だと医師に判断されるには、BMI(肥満を測定するために使用される指標)が重要な要素になります。

減量手術が考慮される条件は以下の通りです[4]。

  • BMIが40以上の方
  • BMIが35以上かつ重篤な合併症のある方(糖尿病、高血圧、閉塞性睡眠時無呼吸症候群など)
  • 手術以外の減量方法をすべて試しても効果がなかった方
  • 手術のリスクが許容できるものであると同意がある方
  • 十分な情報を提供され、意欲がある方

減量手術後の合併症や副作用は?

減量手術により発生する可能性のある合併症は以下が挙げられます。

  • 胃および/または吻合部の漏出(1~3%)
  • 肺の合併症(例 人工呼吸器への依存、肺炎、肺塞栓)
  • 心筋梗塞
  • 創傷感染症
  • 瘢痕ヘルニア
  • 小腸閉塞
  • 消化管出血
  • 腹壁ヘルニア
  • 深部静脈血栓症
  • 麻酔に伴うリスク

上記の合併症は、重大な病態や入院期間の延長、および費用の増加の原因となることがあります。

また、術後には以下のような副作用が起こる可能性があります。

  • 吐き気、嘔吐
  • 出血
  • 漏出
  • 腸閉塞
  • 栄養欠乏
  • 消化不良
  • 下痢
  • 酸の逆流
  • 胆石症
  • 痛風
  • 腎結石症

減量手術による長期的な副作用やリスクは?

長期的に起こりうる問題として、以下のような副作用やリスクを引き起こす可能性があります。

  • ダンピング症候群[6]:胃内容物の急速な排出によって引き起こされ、食後の下痢や吐き気、ふらつき、倦怠感などがあります
  • 低血糖が続く
  • 栄養欠乏[4]:カルシウムやビタミンDの吸収が障害されることがあります
  • 潰瘍
  • ヘルニア
  • 腸閉塞
  • (調節性胃バンディング術の場合)バンドの位置がずれて、胸焼けや嘔吐を引き起こす
  • 術後の皮膚のたるみ

減量手術で体が大量の食物を摂取できなくなる可能性はありますが、体重増加の根本的な原因を取り除けていないため、減量手術後に体重増加が起こることもあります。

さらに、これらの減量手術は術後の食事や運動、ライフスタイルの変更までサポートされていないことも多く、体重が戻ってしまう可能性があります。

ある研究では、実際に胃バイパス手術を受けた患者の 50% が手術後 24 ヶ月後に体重が戻ったことが示されました [7]。 加えて、極度の肥満グループの患者では、リバウンドや手術の失敗の割合も高いことが分かりました。

手術によるトラブルを改善するために追加の手術が必要になる場合もありますが、複数の肥満治療処置にはさらに大きなリスクと潜在的な健康問題が伴います。

外科手術以外の選択肢

一部の方にとっては減量手術が選択肢になるかもしれませんが、それだけが唯一の選択肢ではありません。 減量を支援するために設計された、外科治療を行わず体への負担の低い減量方法があります。

包括的な減量プログラム

ジュニパープログラムは、実証済みの医薬品、健康相談や指導、医療チームによる継続的なサポートを組み合わせており、減量と体重の維持に役立ちます。ジュニパープログラムでは、セマグルチド成分が含まれたGLP-1受容体作動薬であるオゼンピックとリベルサスを処方しています。

セマグルチドは、脳の報復中枢に働きかけ、食欲を抑えつつ、満腹感を長時間持続させることが臨床的に証明されています。

長期的な体重管理のためには、食事と運動の習慣を変えることも重要で、日本の提携医師のサポートを受けながら総合的な面から減量にアプローチするプログラムをご提供しています。また、プログラムでは体重に影響を与えている習慣を見極め、習慣をやめたり減量目標を達成したりするためのお手伝いをいたします。

ダイエット注射の効果

注射薬は、太腿上部または腹部にペン(小さな針)を挿入して使用します。 この注射は消化を調整し食欲を減らす働きがあり、ヘルスコーチングは長期的な減量に向けて行動を変えるのに役立ちます。

注射は怖く感じるかもしれませんが、痛みは最小限で、多くの方がすぐに注射に慣れていきます。

この一連の治療に関する2017年の研究では、4分の1の患者が 5 ヶ月後に体重の10%以上を減少させたことがわかりました [9]。

2020年の研究では、このクラスの薬剤を行動の変化と組み合わせて使用した場合、平均的な患者は52週間で体重の12.1%の減少に成功したことがわかりました[10]。

これらの研究結果が、ジュニパープログラムがつくられた理由。減量手術が選択肢になる場合もありますが、ジュニパーはそれだけが唯一の選択肢ではないと考えています。

減量手術には多くのリスクと副作用が伴い、長期的には他の医学的問題を引き起こす可能性があります。お身体へのリスクが少なく、かつ長期的で持続可能な減量に効果のある選択肢もぜひご検討ください。

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